.mdファイルビュアー.mdファイルを開く

マークダウンファイル(.md)を開くのにVSCodeをオススメしない3つの理由

.md(マークダウン)ファイルを開きたいと思って調べてみると、大体決まって紹介されるのはVisual Studio Code(VSCode)です。

すでに日常業務でVSCodeを使っている方にとってはなんてことのない事かもしれませんが、もしいま現在.md(マークダウン)ファイルを開く環境が整っておらず、「VSCodeってなに?」と思っている方がいたら、悪いこと言わないのでまずはこの記事を読んでから検討してみてください

これは非エンジニアである私自身がVSCodeで.md(マークダウン)ファイルを扱ってきたうえで感じたストレスから「.md(マークダウン)ファイルを閲覧/編集するだけでVSCodeを使うのはオススメしないよ」と思うに至った理由を解説します。

VSCodeとはなにか?なぜおすすめされるのか?

VSCode(Visual Studio Code)は、Microsoftが無料で提供しているソースコードエディタです。エンジニアやプログラマーの間では定番中の定番で、世界中の開発者の多くが日常的に使っています。無料で高機能なうえ、豊富な拡張機能(プラグイン)によって、ほぼあらゆるプログラミング言語やファイル形式に対応できるのが特徴です。

.md(マークダウン)ファイルの開き方をネットで調べたり、AIに聞いたりすると、判で押したようにVSCodeが紹介されるのはこのためです。利用者数が圧倒的に多く、情報量も豊富なので、検索結果やAIの回答が「困ったらとりあえずVSCode」という結論に寄りやすいんですね。

ただし、ここで見落とされがちなのが、VSCodeは本来.mdファイルを読むための「ビューアー」ではないという点です。VSCodeの正体はプログラムのコードを書くための「統合開発環境(コードエディタ)」であり、.mdファイルもコードと同じ扱いで表示されます。きれいに整形された状態(プレビュー)で読みたければ、そのつど自分で切り替えるひと手間が必要になるんです。

つまりVSCodeがおすすめされる理由は、あくまで「エンジニアにとって使い勝手のいい定番ツールだから」であって、「.mdファイルを開くのに最適なツール」ではないんです。この前提のズレが、私たち非エンジニアにとって「なんだか思ってるのと違う…」と感じる主因なのです。

おすすめしない理由①:操作画面が複雑

VSCodeを開くと、まず目に飛び込んでくるのは画面いっぱいに広がる情報量です。左端には「エクスプローラー」「検索」「ソース管理(Git)」「実行とデバッグ」「拡張機能」といったアイコンが縦に並び、画面下部には「ターミナル」まで用意されています。

VSCodeの操作画面。左端にエクスプローラー・検索・ソース管理・実行とデバッグ・拡張機能のアイコンが並び、画面下部にはターミナルパネルも表示されている

これらは全部、プログラムを書く・動かす・管理するためにエンジニアが日常的に使う機能で、彼らにとっては手に馴染んだ「作業台」です。ですが、「渡された.mdファイルをちょっと読みたいだけ」の非エンジニアからすると、自分が使うことのない機能に画面を占領されている状態で、率直に言って気後れします。「これ、何のボタン?触っていいやつ?」と身構えてしまい、肝心の.mdファイルにたどり着く前に疲れてしまうんですよね。

おすすめしない理由②:毎回必要なひと手間

VSCodeには、.mdファイルをきれいに表示する「プレビュー」機能や、原文とプレビューを並べて見られる「サイドバイサイド表示」も、実は標準で備わっています。ここだけ聞くと十分親切に思えるかもしれません。

ただし、これは自動では発動しません.mdファイルを開いた直後は、#**といった記号がそのまま並ぶ生のテキスト編集画面が表示され、プレビューを見るにはCmd+Shift+V(WindowsはCtrl+Shift+V)、サイドバイサイド表示にするにはさらに別のショートカットCmd+K Vを、そのつど自分で叩く必要があります。

「開けば読める」を期待している非エンジニアにとって、まず記号だらけの画面が出てくる時点で「あれ、なんか間違ってる?」と戸惑いますし、毎回手動で切り替える手間も、ただ読みたいだけの人にはワンクッション多く感じられます

おすすめしない理由③:デフォルトの文字が小さい

地味に効いてくるのが、文字の小ささです。VSCodeは表示文字の大きさがブラウザの標準的な本文サイズ(Chromeは16px)と比べても一回り小さく、文章を読むには優しくない大きさです。

実際にVSCodeの公式リポジトリには「マークダウンの文字が小さすぎる」という趣旨のIssueが複数報告されています。とにかく多くの情報量を表示することを要求されるコーディング用途にはちょうどいいサイズでも、文章を読み物として追うには小さい・・・このズレも、VSCodeが「読む」ためではなく 「書く」ために最適化されたソフトであることを物語っています。

まとめ

いかがだったでしょう。ここまで、VSCodeで.mdファイルを開いた際に非エンジニアが感じる3つのストレスを挙げてきました。

私自身が非エンジニアであると冒頭に述べましたが、VSCodeはWeb系やPythonのコーディングで長く使ってきており、実は使い慣れたツールではありました。しかし、AIを活用するようになって.md(マークダウン)ファイルを読む機会が圧倒的に増えてきた中で、「なんかVSCodeでは読みづらいな」という違和感をずっと感じてきました。その原因を深堀りしてみようと思い、今回の記事を書いてみた次第です。

VSCode自体は、エンジニアにとっては間違いなく優秀なソフトです。ただそれは、あくまで「コードを書く・管理する」ための道具として最適化されているからであり、.mdファイルを読み物として開きたい人が使うには、役者が過剰なんですよね。

.mdファイルは、その正体を辿れば「ただのテキストファイル」です。読むだけなら、それに見合った、もっと身軽な選択肢があってもいいはずです。

その.md、そのまま紙面になります

AIが書き出したファイルを、A4の紙面として開いて印刷。

.mdファイルを開く